さんさん広場 ブログ

さんさん広場メタル好きです。
今まで高校サッカーどこが最強だったでしょうか？
乾貴士を要し華麗なパスワークとドリブルで魅了した2005年野州？
固い守備で大会1失点に抑え怪物平山相太が止められなかった2003国見？
いやいや地元贔屓関係無く公式戦52連勝を果たし高校三冠を達成した「赤い彗星」こと1997年東福岡を自分は推します。

〇東福岡高校とは？

東福岡高校は私立の男女別学の男子校で博多区東比恵にあり全日制普通科で中高一貫教育と高等学校の外部募集を併施しています。
スポーツ名門校で部活動に力を入れておりサッカーはもとより最近のラグビーの強さは有名で今年の花園も優勝しそうです。
東福岡三冠で検索するとラグビーも出てきます。凄いですよね。
他にもバレー、野球、ボクシング辺りも全国区の強さです。
同高出身の以外な著名人として巨人の村田やプロレスラーの佐々木健介がいます。

〇増山朝陽選手はプレーもルックスもあの選手にそっくり！

今年の高校選手権の東福岡はインターハイで優勝し期待されていましたが結局三回戦止まりで残念な結果でした。
エースで七番の増山朝陽選手の髪型からルックスや筋肉質な身体にプレースタイル、太ももまで覆うソックスの履き方までCロナウドに似ている、というか意識している様は個人的に少しツボでした。
しかし和製～と呼ばれる選手は、マスコミの扱いが本人の負担になり大成せず終わる事が多いので辞めてほしいのが本音です。

〇東福岡の強さの要因とは？

サッカーは他のスポーツに比べてそう勝ち続けれるものではありません。
三冠含め公式戦52連勝は驚異的な数字です。
伝説の1997東福岡ですがまず強さの要因として考えられるのは、個の強さを軸にした攻守のバランスの良さが考えられます。
よくここまで揃ったよな、と思うくらい攻守に渡って良い選手に恵まれていました。
金古、千代半田、手島のディフェンスは鉄壁で中盤には閃き型の宮原や両ウイングにはスピードで置き去りにする古賀兄弟がいて、ドリブラーの本山の存在感は高校レべルを凌駕していました。（ちなみにDFの手島選手が在籍していた春日イーグルスというチーム、自分も小学生の時少しだけ加入した事があります）
この世代は代表レベルでも選手が豊作で小野、小笠原、高原、稲本、高原選手がいて黄金世代とも称されています。
U20ワールドユース決勝でシャビを要するスペインに負けましたが、見事準優勝を果たします。
現地のナイジェリア人が日本は一番面白いサッカーをしていると言っていました。
深夜の放送自分も見ていて小野と本山の上手さは別格でした。

〇東福岡の練習法

当時の東福岡は練習法も独自のものがあり、筋力トレーニングや走り込みなどをあまり行わず、とにかくボールに触れる練習をやっていたそうです。
本来のサッカーの練習はこうあるべきですよね。
基礎体力向上も大事ですけどサッカーってボールに触れる事で伸びるし、上手くなればなる程楽しくなるものだと思います。
意外と身体能力と技術って反比例するケースが多々ありますから。
ちなみに現在の東福岡の練習場はヤフオクドーム1.7倍で全面人工芝と素晴らしい環境です。

〇語り継がれる名試合

一番の1997東福岡のハイライトは雪の国立、帝京戦が有名です。
キャプテン中田浩二率いる帝京に、今大会絶不調の本山や怪我がちで痛々しい古賀誠二、パスが繋がらないピッチを覆いつくす雪、、、と三冠をかけた東福岡にとっては懸念材料が多い中、試合は東福岡のサイド攻撃対策をしてきた帝京のシステムが当たり中田浩二のクロスから帝京の先制点が生まれます。
両校にとって前線にロングボールを当てるしかない単純な戦術しかできないですが、それでも本山のラストパスから同点、段々と雪が解けてきて東福岡らしいプレーが出来るようになり、再度本山のアシストから逆転ゴールで2－1で試合を終えます。
白銀の世界の中両校のエースの活躍、古賀誠二の頑張り、劇的な試合展開や試合後の中田浩二の涙は感動的でサッカーファンにとって高校サッカー屈指の名勝負です。
この試合サッカーの見方も知らない10代の時見ましたが、そんな自分でも深く感動しました。


〇まとめ

当時の九州サッカーは国見、鹿実が中心で戦術は身体の強さがベースにあるものでした。
しかし東福岡はボールを大切にし、一人一人がクリエイティブに動き、見ていて面白いサッカーを行いました。
それはフィジカルの強さが戦術の九州サッカーに一石を投じる役割も果たしたと思います。
東福岡の高校三冠、52連勝は九州勢の中で珍しく強さでなく上手さで作った記録です。

（筆、メタル好き）